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国連事務総長、生物多様性保護へ大口拠出を COP16控えメッセージ

国連の生物多様性条約締約国会議(COP16)の開会式で再生されたアントニオ・グテレス事務総長のビデオメッセージ。コロンビア・カリで(2024年10月20日撮影)。(c)JOAQUIN SARMIENTO / AFP

国連の生物多様性条約締約国会議(COP16)の開会式で再生されたアントニオ・グテレス事務総長のビデオメッセージ。コロンビア・カリで(2024年10月20日撮影)。(c)JOAQUIN SARMIENTO / AFP

【AFP=時事】アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は20日、翌日から生物多様性条約締約国会議(COP16)がコロンビア・カリで開催されるのを控えてビデオメッセージを公開し、生物多様性保護のために設立された基金への「大口拠出」を訴えた。

 グテレス氏は、会議参加者らに向け、「カリを離れる前に、生物多様性枠組基金(GBFF)への大口拠出と、他の公的および民間の資金を動員する約束を取り付ける必要がある」と述べた。

 GBFFは、2022年にカナダで採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」の目標を達成するために昨年、創設された。GBFには、2030年までに生物多様性の損失を「止め、反転させる」ための23の目標が盛り込まれている。

 進捗(しんちょく)状況を監視する機関によると、各国はこれまでのところ、GBFFに約2億5000万ドル(約373億円)の資金提供を約束している。

 GBFFは、各国が2030年までに少なくとも年間2000億ドル(約30兆円)を生物多様性のために動員し、先進国から開発途上国への支援を2025年までに年間200億ドル(約3兆円)にまで拡大させるというGBFの目標を達成するために創設された。

 グテレス氏はメッセージで、自然破壊によって紛争、飢餓、病気が増え、貧困が助長され、国内総生産(GDP)は押し下げられると強調。「(昆虫による)受粉や清潔な水といった自然の恵みが阻害されれば、世界経済は毎年数兆ドルを失い、最も貧しい人々が最も大きな打撃を受けるだろう」と述べた。

 その上で、「自然から利益を得ている者は、その保護と回復に寄与しなければならない」と呼び掛けた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件

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