香港のビクトリアハーバー沿いの遊歩道に設置された監視カメラ(2025年6月20日撮影)。(c)Peter PARKS:AFP
【AFP=時事】香港の治安責任者は3日、人工知能(AI)による顔認識機能を備えた監視カメラを数万台設置する計画を進めていると発表した。これにより、最先端技術によって公共空間を監視する中国本土の体制に近づくことになる。中国の金融拠点である香港では、すでに警察の犯罪対策プログラムの一環として約4000台の監視カメラが設置されており、2028年までにこれを合計6万台に増やす予定であると、立法機関に提出された文書で明らかになった。
香港の治安責任者クリス・タン氏は、この技術は「犯罪容疑者の追跡など、人々に自然に適用されるだろう」と述べた。群衆の監視やナンバープレートの読み取りには、AIが活用されている。警察は昨年の導入以降、監視カメラの活用によって400件以上の事件を解決し、787人の逮捕につながったと評価している。同様の技術は英国でも導入されているが、これが政府に対して過剰な監視権限を与え、プライバシー侵害につながると懸念する批判の声も上がっている。また、誤認識による不当逮捕への不安も指摘されている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件