
写真は富士通のロゴ。2024年2月撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[東京 19日 ロイター]by Kentaro Okasaka – 三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)と富士通、通信大手ソフトバンクの3社は19日、健康・医療分野で業務提携すると発表した。18日に基本合意書を締結した。データを活用したアプリを提供し、2035年までに4000医療機関、6000万ユーザーの利用を目指す。医療機関の運営改善支援も行い、将来的な医療費増を5兆円規模で抑制することも目標に掲げた。
事業開始は10月を想定。SMFGの中島達社長は共同記者会見で、健康医療を全て国に任せるのでなく「今の世代を担う民間企業として、データやAI(人工知能)、スマートフォンといった最先端のデジタル技術も駆使し、持続可能な医療の実現に向け、国産ヘルスケア基盤を整備する」と説明。「患者の利便性向上、 国民の健康寿命延伸、そして医療現場の効率化と医療従事者の負担軽減といった価値を社会へ提供していく」とした。
医療データの管理・利活用のためのデータプラットフォームを整備。個人が管理する健康データと掛け合わせ、個人の「健康パートナー」となるAIエージェントを生成し、アプリを通じて提供。健康管理や受診、治療、フォローアップを行えるようにする。生活習慣改善のアドバイスや、症状や受信履歴などの情報を踏まえた病院の候補提示も受けられ、アプリ上で予約や変更、診療後の支払いもできる設計とする。
データプラットフォームは富士通、アプリ開発はソフトバンクが主導する。
ソフトバンクの宮川潤一社長は「医療費抑制と言っても相当、難易度が高く、われわれ3社だけで物事がすべて解決できるとまでは考えていない」と説明。今後、NECやIBM、地方のクリニックと取引のある企業など「あらゆるベンダーに声をかける。垣根を取っ払って一つに合流し、とにかく日本の課題に本気で取り組みませんかと誘いにいきたい」と述べ、枠組みを広げていくとした。「マイナポータル」などの公的基盤との将来的な連携の可能性も視野に入れる。