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スペイン北部で皆既日食、アイスランドでも観測 数百万人を魅了

12日、スペインのアリハから撮影された皆既日食の様子。REUTERS/Borja Suarez

12日、スペインのアリハから撮影された皆既日食の様子。REUTERS/Borja Suarez


[マドリード/レイキャビク 12日 ロイター] by Corina Pons Tom Little David Latona- スペイン北部で12日に珍しい皆既日食が観測され、多くの人々が幻想的な天体ショーに魅了された。スペイン当局は大規模な警備体制を敷き、観測に適した各地の農村部に特設観覧場所を設置した。

 首都マドリード北方の農村地帯ブイトラゴ・デ・ロソヤでは午後8時30分(日本時間13日午前3時30分)ごろ、空が暗転して皆既日食時に月の縁から太陽光が点々と漏れる「ベイリーのビーズ」が表れた。皆既状態は1分足らずだったが、観測者からは拍手や歓声が上がった。32歳の経済学者ディエゴ・フェルナンデスさんは「皆既状態が終わった後、色彩が少しずつ戻ってくる様子は本当に印象的だ。まず赤い色が表れ、その後に青い色が戻ってくる。まるで夜明けや夕暮れのようで、脳が完全にだまされてしまうような感覚だった」と話した。

 スペインの皆既日食に先立ち、アイスランドでも皆既日食が観測された。首都レイキャビク周辺は曇り空に覆われ、多くの地域で太陽は雲に隠れたものの、西部では雲の切れ間から日食を観測できた。

 今回の日食は欧州西部で27年ぶりとなる皆既日食。アイスランドとスペイン北部には数百万人が訪れた。

 スペイン当局は日食の観測経路に当たる北部地域とバレアレス諸島に最大約600万人が集まると見込み、警戒を強化した。

 イベリア半島で前回皆既日食が観測されたのは1912年。今後は2027年8月2日に再び皆既日食が見られる予定で、さらに28年1月には金環日食も予想されている。

 スペイン政府は今回のイベントを、ビーチリゾート以外の地方観光地をPRする機会と位置付けた。一方で観測客の集中による山火事を防ぐため、大規模な安全対策も実施。当局は観測地周辺の警備のため2万5000人の警察官を配置したほか、航空機やヘリコプター約100機を投入した。

 アイスランドでは安全に日食を観測するための専用メガネが数日前から売り切れとなった。人口約40万人の同国には最大約8万人の観光客が訪れた。

 皆既帯は午後5時44分(日本時間13日午前2時44分)ごろにアイスランド最西端に到達し、西部沿岸では最長2分13秒間にわたり暗闇に包まれた。

 今回の天体ショーには一般観測者だけでなく、世界各地を巡って皆既日食を追い掛ける「エクリプス・チェイサー」と呼ばれる愛好家も多数参加。スペイン・マヨルカ島から観測した米国の元形成外科医でアマチュア天文学者のゴードン・テレパンさんは「スペインは日食愛好家にとって理想的な条件がそろっている」と語った。