2021年11月より、13年ぶりとなる宇宙飛行士候補者の選考を進めてきたJAXA(宇宙航空研究開発機構)は28日、新たな日本人宇宙飛行士候補に決定した2名を発表した。
4,127人の応募者の中から、5段階の選考を経て選ばれたのは、世界銀行上級防災専門官の諏訪理氏(46)と、日本赤十字社医療センターの外科医師の米田あゆ氏(28)の2人だ。
宇宙飛行士候補者となった2人は、今後約2年間の基礎訓練を行う。その訓練の結果評価の後、JAXA宇宙飛行士に認定される予定だ。
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JAXAの応募ページにキャッチコピーには「宇宙飛行士に、転職だ。」とあるが、諏訪氏も喜びのコメントの中で「今後、大きなキャリアシフトになっていくのだな、しっかりと仕事をしていかなければいけないな、という思いを強く持っているところです。」と語っている。ちなみに、この転職(選考)の準備で何が大切なのか、あとに続く人たちへのアドバイスを聞かれた2人が口を揃えたのは「体を動かす、体を鍛えておくこと」だ。
2人は、月探査プログラム等に携わるアルテミス世代の宇宙飛行士となり、月面探査に参加することになるかもしれない。諏訪氏は、会見の質疑の中で月に行く可能性を問われた際に「もし本当に月面に立って、漆黒の中に浮かぶ地球を球体として見ることができたのなら、どんな思いを抱くのだろうという感覚を持ちました」と述べた。