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オンライン開催のCEATEC 「CEATEC AWARD 2020」結果を発表

オンライン記者会見にて東芝の経済産業大臣受賞を発表する鹿野清CEATEC実施協議会エグゼクティブプロデューサー

オンライン記者会見にて東芝の経済産業大臣受賞を発表する鹿野清CEATEC実施協議会エグゼクティブプロデューサー

 2020年10月20日(火)から23日(金)に開催される「CEATEC 2020 ONLINE」(主催:CEATEC 実施協議会)。その名称に「ONLINE」とあることからわかるように、今年はカンファレンスや展示会など全てオンラインで開催される。

 オンラインで実施される展示会には、356社/団体(出展申込数)が出展する。展示エリアは3つに別れており、新たな日常のソリューションや要素技術が集まった「ニューノーマルテーマエリア」、出展企業が集まる「企業エリア」、さらにスタートアップや研究機関などの「Co-Creation PARK」となっている。

 今回初めての出展するのは164社/団体にのぼり、オンライン開催ということで、新たな顔ぶれが増えた。またスタートアップや大学研究機関の参加も135社/団体に及ぶ。遠隔地からでもオンラインで入場できるので、これまでCEATECに縁のなかった人も会期中に覗いてみるといいかもしれない。

総務大臣賞は「富岳」
総務大臣賞は「富岳」

 開催前日の19日には「総務大臣賞」、「経済産業大臣賞」および「部門賞」が発表された。総務大臣賞は、富士通と理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」。経済産業大臣賞には、血液から13種類のがんを超早期発見する東芝の「マイクロRNA検出技術」が選ばれた。東芝は部門賞でも「シミュレーテッド分岐マシン」が準グランプリを受賞している。これはすでに実用レベルにある組合せ最適化問題を高速に解くイジングマシンだ。

 東芝のCEATEC出展は2014年以来6年ぶりであり、不正会計問題などの経営危機を乗り越えて復帰した同社にとっては嬉しい受賞となった。

 部門賞では他にもシャープの「透明ディスプレイ パーティション」や、アルパインの「タッチレス操作パネル」などが受賞をしている。飛沫拡散シミュレーションでその威力を発揮したスパコンの「富岳」も含め、新型コロナ対策の技術が目立つのも今回の特徴だ。

各部門の受賞は以下の通り。

総務大臣賞:スーパーコンピュータ「富岳」

富士通株式会社 国立研究開発法人理化学研究所

経済産業大臣賞:マイクロRNA検出技術

株式会社東芝

部門賞:

①ニューノーマル ソリューションズ部門賞

■グランプリ

透明ディスプレイ パーティション(シャープ株式会社)

■準グランプリ

シミュレーテッド分岐マシン(株式会社東芝)

②ニューノーマル社会を支える要素技術・デバイス部門賞

■グランプリ

タッチレス操作パネル(アルプスアルパイン株式会社)

■準グランプリ

ARグラス用 超小型フルカラーレーザーモジュール(TDK株式会社)

③ニューノーマル時代のデジタルまちづくり部門賞

■グランプリ

ピエゾ環境発電によるホイール完結型センシング(TDK株式会社)

■準グランプリ

IoT時代の白物家電の待機電力極小化に貢献する、業界初のゼロクロス検知IC「BM1ZxxxFJ シリーズ」(ローム株式会社)

④オープン部門賞

■グランプリ

IoTネットワーク社会を支えるコインサイズの振動発電器(技術研究組合NMEMS技術研究機構 NEDO)

■準グランプリ

非振動型広帯域超音波発生デバイス(株式会社村田製作所)

⑤Co-Creation PARK部門賞

■グランプリ

人工知能による胃がん内視鏡画像読影支援システム開発(株式会社AIメディカルサービス NEDO)

■準グランプリ

該当授賞製品・案件なし

Written by
朝日新聞社にてデジタルメディア全般を手掛ける。「kotobank.jp」の創設。「asahi.com(現朝日新聞デジタル)」編集長を経て、朝日新聞出版にて「dot.(現AERAdot.)」を立ち上げ、統括。現在は「DG Lab Haus」編集長。