マサチューセッツ工科大学でデジタル技術を主に研究するメディアラボの所長を務め、株式会社デジタルガレージの共同創業者でもある伊藤穰一が、テック業界の最前線を走る人物にインタビューするポッドキャスト「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道― 」。
今回は、シリコンバレーのみならず、テクノロジー界の重鎮であるリード・ホフマン氏が登場した。ホフマン氏はペイパルの創業に関わったほか、2002年にはビジネス系SNSのLinkedInを創業。投資家としても、FacebookやAirbnbといった象徴的な企業の成功に貢献し、AuroraやConvoyといった急成長中の新企業の規模拡大を支援している。人気ポッドキャストの「Masters of Scale」のナビゲーターとしても活躍するリード氏に、これまで自身が手がけてきた事業が成功したその背景について伺った。
ホフマン氏が常に心がけていること。それは「スケールする」ということだ。
* * *
伊藤穰一(以下、伊藤):あなたはよく、ビジネスを構築するのに重要な「7つの大罪」について話していましたね。この理論や背景について教えてもらえますか?
リード・ホフマン(以下、ホフマン):事業をスケールするには、全人類にとって普遍的な題材を選ぶ必要があります。7つの大罪はこれまで何世紀にも渡り、想像力をかきたて文化の境界さえも越えてきました。つまり、食欲や反射神経など人間の感情の一部に訴えかけることで
多くの人間は行動に移すようになるんです。
サービスをスケールさせ、ユーザーを獲得するにはこれらのどれかの欲望に訴えてそれを昇華させる必要があると思っています。私たちは、個人としてだけでなく、ネットワークとして、グループとして、社会として、本能的に更によくなりたいと願っているんです。ここでお伝えしたいのは、私は事業そのものが虚栄心や怒り、欲望になれと言っているのではないということです。むしろ、虚栄心や怒り、欲望をフックとして関心を集め、よりよい自分となるよう訴えかけるべきなのです。
更にインタビューでは、日本の起業家に向けたアドバイスなども伺っている。詳しくは、番組の中でお聞きいただきたい。
【JOI ITO 変革への道 – Opinion Box】
番組では、リスナーからのお便りを募集しています。番組に対する意見だけではなく、伊藤穰一への質問なども受け付けます。特に番組に貢献したリスナーには番組オリジナルのNFT会員証をプレゼントします。
https://airtable.com/shrKKky5KwIGBoEP0
【編集ノート】
伊藤穰一からのメッセージや、スタッフによる制作レポート、そして番組に登場した難解な単語などはこちら。
https://joi.ito.com/jp/archives/2022/04/04/005776.html
■「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―」
#24 LinkedIn共同創業者リード・ホフマン氏に伺う「スケールすることの大切さ」