Open Innovation Platform
FOLLOW US

【JOI ITO’S PODCAST ―変革への道― Vol.63】先週に引き続きChatGPTの活用方法について

今回も前回に引き続きChatGPTの話題です

今回も前回に引き続きChatGPTの話題です(右下画像はOpenAIのロゴ)

 OpenAIが開発した対話型AI「ChatGPT」が、実験的にゲストとなり展開した前回に引き続き、今週のポッドキャスト「JOI ITO’S PODCAST  ―変革への道― 」でも、ChatGPTの活用方法についてのトークが弾んだ。

奥井奈南(以下、奥井):先週配信したChatGPTさんへのインタビューなんですが、ツイッターを中心に結構反応が大きかったようですが、Joiさんの周りでも何かいい反応はありましたか。 

伊藤穰一(以下、伊藤):そうですね。昨晩一緒にご飯食べた人も、ポッドキャストで聴いて使ってみようっていう話になって。タイミングもあると思うんだけど、いろんなとこで今話題になっていて、使ってない人も意外にいたっていうので、ちょっと刺さったかなといいう感じがします。

奥井:今年はChatGPT以外に、Radical AIとかもありますし、さまざまなAIを使ったサービスが今年出てくると予想されていますが、Joiさんが注目しているAIのサービスって何かありますか。

伊藤:そうですね。たぶん今年の中旬あたりに、いろんな新しいChatGPTの上に乗っかったサービスも出てくるし、ChatGPTの次の「GPT-4」とかも出てくると思うので、まず根っこのとこが良くなっていくっていうのと、いろんな分野の中で特化されたツールが出てきて、短期的にはプロフェッショナルワーク、例えば会計士や監査の人とか弁護士とか、この辺は結構わかりやすいものはすぐ出てくると思うんだけども、ただ全く想像してないようなところのアプリケーションというのが、一番楽しみなので、それはもう本当に毎日のように「あ、こういう使い方があるんだな」ってなるので、そういうのはすごく面白いですよね。

奥井:ちなみにJoiさんは、普段どういうふうにチャットGTPを使ってるんですか。

伊藤:そうですね。僕は常にChatGPTのウインドウを開いていて、翻訳に使ったり、手紙のたたき台を書くのに使ったり、こういう使い方あるかなっていうのを必ず毎日、実験的に使ってますね。あとはソフトウェアを書くときとか、思い出せないことを聞くとか。でもたまに間違えるので、それからその間違えてないかどうかを、グーグルで確認するとか。で、どういうところ間違えるのかっていうところも、今一生懸命検証してるし、PromptBaseみたいなとこで、ほかの人たちがどういう風に(入力文を)書いてるかを見たり、MidJourneyだとディスコードで、みんなチャットの中でお互いのPromptを見れるので、他の人がどういう風に使ってるかっていうのも今、一生懸命見てます。

奥井:前回聞き忘れたんですが、ChatGPTって今のところ、2021年までのデーターが入っていて、そのデータを元に回答してくれるというアルゴリズムだと思うんですが、過去のデーターから未来予測することっていうのはできるんですか?

伊藤:「こんなことがあったから、またあるだろう」みたいなことはGPTはできるんだけども、数字の未来予測っていうのはこれTime Seriesとかって言うんですけども。これはGPTがやってる大規模言語モデルより、他のAIがたくさんあるんです。で、多分(GPTより数字の未来予測に)もっと向いてるAIもあると思うんですね。ただ、GPTをそういうAIのインターフェースに使うっていうのはあるんです。だから、今までだったら、そういうデータサイエンス用のAIを使うのには、また”そのAIと話すAI”が必要だったんだけども、GPTのコーデックっていうはやっぱり一緒なんだけども、それは人間の言葉からコンピューターソフトが翻訳するツールがあって、それが結構他のAIを使うのに便利だなっていうので。だからそのほかのAIの入り口としてGPTを使うっていうのが結構流行って、それも僕も色々実験的に使っています。

奥井: AIが例えばこのポッドキャストとか、もっと広く放送やメディアをどう変えると思いますか。

伊藤:たぶんいろいろあると思うんだけども、一番話題になってる使い方は「この人をポッドキャストでインタビューするんだけど、どういうインタビューがよいか台本書け」って言うとすごくちゃんとどういう質問があって、どういう答えが来るかがということができたり、あとはこのポッドキャストで「今までこういうゲストを呼んだんだけど、他に誰を呼べばいいか」というリストが出てきたり、そういうのには向いてるんですよね。

奥井:それはめちゃくちゃ面白いですね。ゲストの案を考えるのに、みんなでああでもない、こうでもないってこう言いながら議論してたのが、すぐにAIで出るといいですよね。

伊藤: GPTが、ゲストやインタビュアーとして出るっていうのもいいですよね。

奥井:そうですよね。実際にChatGPTに質問も考えてもらって、Joiさんとか私にインタビューしてくれるという回もあっても面白いかなと思います。

 ポッドキャストでは、ダボス会議で議論されたAIについての内容や、FTXの創業者サム・バンクマン・フリードが出資している新たなAI「Claude」などについてのニュースも取り上げた。詳しくは番組をお楽しみいただきたい。

【お知らせ】

都合により、「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―」シリーズの記事化は今回で終了します。Podcastの番組は継続しますので、今後は音声でお楽しみください。

【JOI ITO 変革への道 – Opinion Box】

 番組では、リスナーからのお便りを募集しています。番組に対する意見だけではなく、伊藤穰一への質問なども受け付けます。特に番組に貢献したリスナーには番組オリジナルのNFT会員証をプレゼントします。

https://airtable.com/shrKKky5KwIGBoEP0

【編集ノート】

 伊藤穰一からのメッセージや、スタッフによる制作レポート、そして番組に登場した難解な単語などはこちら。

https://joi.ito.com/jp/archives/2023/01/23/005859.html

JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―
JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―

■「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―」

#63 先週に引き続きChatGPTの活用方法について

https://joi.ito.com/links/

Written by
現在、世界各地で起こっているイノベーションを発信し、現場の声をお届けします。