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中国のナトリウムイオン電池製品、商用化が加速

山西華鈉芯能科技が生産したナトリウムイオン電池(2023年8月9日撮影)。(c)Xinhua News

山西華鈉芯能科技が生産したナトリウムイオン電池(2023年8月9日撮影)。(c)Xinhua News

【Xinhua News】世界初の商用化ナトリウムイオン電池(NIB)電動二輪車が9日、中国山西省(Shanxi)陽泉市(Yangquan)でお披露目された。同省で新素材の開発・生産を手掛ける華陽新材料科技集団と江蘇省の電動自転車メーカーで業界初の上海証券取引所メインボードA株上場企業、江蘇新日電動車が共同開発したもので、新日電動車は7月中旬に量産型NIB電動二輪車がラインオフしたことを明らかにしていた。

 現在、電動二輪車にはリン酸鉄リチウムイオン電池やマンガン酸リチウムイオン電池パック、鉛蓄電池が多く用いられている。NIBはリチウムイオン電池に比べて低温に強く、豊富で低価格な資源を使って製造されるという特長を持ち、中国の電動二輪車業界では複数の企業がNIBの研究開発に力を注いでいる。調査会社の艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)は、NIB電動二輪車は今後数年で爆発的に成長すると予測している。

 業界内では2023年がNIBの量産元年と広く認識されている。NIBの量産能力が市場の局面を変える鍵になるとみられることから、多くの企業がNIBの戦略配置を進めている。

 華陽新材料科技集団は千トン級のNIB正・負極材料生産ラインをすでに完成させ、1万トン級の生産ライン建設に鋭意取り組んでいる。同社傘下の山西華鈉(鈉=ナトリウム)芯能科技は、世界初となる量産型1ギガワット時NIBセルの生産ラインと年産1ギガワット時NIBパック生産ラインを建設し、48ボルト18アンペア時の電動自動車電池パックと48ボルト、72ボルト蓄電池モジュールの量産を実現した。

 中国電子技術標準化研究院は今年7月、第1次のNIB測定評価リストを発表し、華鈉芯能を含む17社の電池製品が合格した。記者/梁暁飛)【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件