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H2Aロケット47号機打ち上げ 搭載の月探査機などの軌道投入も成功

上昇するH2A47号機(JAXA動画からキャプチャー)

上昇するH2A47号機(JAXA動画からキャプチャー)

 日本のH2Aロケット47号機が7日の午前8時42分頃、鹿児島県のJAXA種子島宇宙センターから打ち上げられた。

 打ち上げ後、X線分光撮影衛星「XRISM(X-Ray Imaging and Spectroscopy Mission)」と小型月着陸実証機「SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)」をそれぞれ所定の軌道に投入し、打ち上げミッションに成功した。

上昇すSLIMの軌道投入に成功し歓声がわく管制室の様子(JAXA動画からキャプチャ)
上昇すSLIMの軌道投入に成功し歓声がわく管制室の様子(JAXA動画からキャプチャー)

 今回打ち上げられた「XRISM(クリズム)」は、2016年2月17日に種子島宇宙センターからH2Aロケット30号機で打ち上げられ、その通信が途絶したため運用を断念した後継機となる。

「SLIM(スリム)」は、日本初の月への着陸をめざす。着陸に成功すれば、8月に成功したインドに続いて世界で5カ国目となる。また、今回の月着陸では目標から誤差100m程度のピンポイント着陸を目指す。

 従来の着陸は、数キロの範囲内に着陸すればよしとされていたが、より詳細な月面調査のために、今後は目的の場所を定めてその付近に正確に着陸する技術が必要になる。

 SLIMでは搭載した小型カメラを使った「画像照合航法」により、自機の位置を測定、修正しながら着陸地点を探りピンポイントな着陸を実現する。月への着陸は、来年2024年の1月以降になる予定だ。

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朝日新聞社にてデジタルメディア全般を手掛ける。「kotobank.jp」の創設。「asahi.com(現朝日新聞デジタル)」編集長を経て、朝日新聞出版にて「dot.(現AERAdot.)」を立ち上げ、統括。現在は「DG Lab Haus」編集長。