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スマホ1台で北京観光 外国人向けモバイルサービスが充実

北京・天壇公園のチケット販売機で、スマートフォンからチケットを購入する清華大学のドイツ人留学生、アドリアン・ヤクブケさん(2024年8月8日撮影)。(c)Xinhua News

北京・天壇公園のチケット販売機で、スマートフォンからチケットを購入する清華大学のドイツ人留学生、アドリアン・ヤクブケさん(2024年8月8日撮影)。(c)Xinhua News

【新華社北京8月12日】国際市場ではビザ免除政策に伴い中国旅行が新たなブームとなっており、北京を訪れる観光客も増え続けている。

インターネットが広く普及した中国では「スマホ一つで天下を巡る」のが当たり前となった。外国人観光客も入国した空港で現地のスマートフォンサービスを申し込むことができる。パスポートを提示すればSIMカードを申請してモバイル通信サービスを開通させることができ、カウンターで「微信支付(ウィーチャットペイ)」や「支付宝(アリペイ)」などの電子決済サービスを銀行キャッシュカードなどにひも付ければモバイル決済も使えるようになる。空港やホテル、大型ショッピングモールでは海外のキャッシュカード対応のPOS端末も置かれている。

北京市の有名な商業施設「藍色湾港(SOLANA)」では多くの店舗のレジに電子商取引(EC)大手アリババ・グループ系列の越境デジタル決済プラットフォーム「Alipay+(アリペイプラス)」の案内があり、外国人観光客向けにVISA(ビザ)カードや海外電子ウォレット(財布)での支払い方法が説明されている。アリペイを運営する螞蟻集団(アント・グループ)の担当者によると、アリペイプラスは現在、中国香港・マカオ、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、モンゴル、パキスタンなどの11の電子ウォレットを使用でき、新しいアプリをダウンロードすることなく、自国で使用しているアプリでそのまま決済できる。

中国の対外開放政策により、これまで外国人観光客を困らせていたホテル予約も問題も解決され、「携程(トリップドットコム)」や「去哪児(Qunar)」などの中国オンライン旅行サイトで事前予約ができるようになった。「去哪児」では北京や広州などの三つ星以上のホテルの約8割が外国人を受け入れている。一部のホテルでは、外国人観光客へ英語版の観光案内やドリップコーヒー、空港送迎サービスも提供している。

中国文化の最も優れた担い手といえる中国料理も、今では紙のメニューに代わりモバイル注文が主流になった。

北京でも多くのレストランが二次元バーコードでのオーダーを導入している。店内のテーブルには二次元バーコードが張られ、微信(ウィーチャット)や支付宝(アリペイ)のアプリからスキャンするとスマホに電子メニューが表示される。アリペイには翻訳機能もあり、紙のメニューをスキャンすればどんな料理か分かる。

千年の都、北京には名勝旧跡も多い。有名な観光スポットのチケットは事前のオンライン予約も可能で、ウィーチャットやアリペイで支払いができる。多くの景勝地は英語ガイドの有料サービスも提供している。 北京をスムーズに回りたいなら、インターネット検索大手、百度(バイドゥ)のネット地図や配車サービス大手、滴滴出行のアプリが必要不可欠となる。バイドゥ地図なら徒歩や自転車、車などすべての交通手段による移動ルートや手段、所要時間が確認できる。

長距離の移動なら地下鉄やバス、タクシーを使う必要がある。北京では流しのタクシーをつかまえるのが難しく、スマホの配車アプリの利用が一般的になっている。滴滴出行のアプリで目的地を入力すれば、オンラインで依頼を受信した運転手が指定の場所まで迎えに来てくれる。

北京市は、外国人観光客向けに地下鉄や都市軌道交通、バス、タクシーで利用できる「BEIJING PASS」も導入した。外国人観光客は首都国際空港や大興国際空港、北京駅など市内15カ所の交通要所でカードの購入や料金の払い戻しができ、有名景勝地30カ所の入場券購入や提携スーパー20店舗での買い物でも利用できる。

友人を連れて北京を観光することの多い清華大学のドイツ人留学生、アドリアン・ヤクブケさんは「中国は対外開放が進み、外国人向けに便利な措置を多く導入している、北京を訪れる外国人も増えている」とし「スマホ1台で北京を回れて本当に便利だ」と語った。(記者/魏夢佳)【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件

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