
2023年9月27日、米カリフォルニア州メンローパークで披露されたスマートグラス。 REUTERS/Carlos Barria/File Photo
[フランクフルト 12日 ロイター] – デジタル空間での人権擁護などに取り組むドイツの非営利団体「ヘイトエイド」は12日、米メタ・プラットフォームズの人工知能(AI)を搭載したスマートグラス(眼鏡型端末)が個人情報保護法に違反しているとして、メタの経営陣や同端末を販売する企業を刑事告発した。
ヘイトエイドはAI搭載スマートグラスについて、気付かれずに人を撮影するように設計された通信機器の販売を禁じるドイツの個人情報保護法に違反していると主張。メタの経営陣のほか、眼鏡大手エシロールルックスオティカのレイバン部門、眼鏡販売大手のフィールマン、アポロオプティック、ミスター・スペックスなどを、インターネット犯罪およびサイバー犯罪対策の専門検察部門ZITに告発した。
ヘイトエイドは、画像を利用したデジタル上の暴力の増加が確認されており、主な被害者は女性だと指摘。「スマートグラスによって、人目につきにくい監視技術を日用品に紛れ込ませることが可能になった」と訴えている。
ジョゼフィーヌ・バロン代表は、「スマートグラスから逃れられる場所はない。いつ何時に撮影され、その映像がインターネット上に公開されるか分からない状況を想定しなければならない」と述べた。
ZITはヘイトエイドからの告発を受理したことを確認するとともに、より本格的な捜査を行う根拠があるかどうか、通常の手続きに沿って予備的な調査を実施すると明らかにした。
一方、ドイツ連邦ネットワーク庁は12日、ロイターに対し、スマートグラス市場を厳しく監視しているものの、現時点では法令違反について正式な調査には着手していないと説明した。同庁の広報担当者は、「スマートグラスの所有、輸入、販売そのものは禁止されていない。録画機能が、例えば光による表示などによって明確に分かる状態であれば問題ない」と述べた。