Open Innovation Platform
FOLLOW US

NASA 宇宙飛行士と働く人型ロボットを開発中

NASAロボット

NASAロボット

 NASA(米航空宇宙局)が、月や火星で宇宙飛行士とともに働く人型ロボットの開発を進めている。危険な作業や単調な作業を担わせ、深宇宙探査をより安全にする狙いだ。


 開発を手掛けるのは、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターに所属する16人のチーム。機器の修理や物資の運搬、宇宙船の点検、地球外の基地の維持管理などを想定し、過酷な環境でも確実に動くハードウェアとソフトウェアの開発に取り組んでいる。


 同チームを率いるショーン・アジミ氏は「私たちのチームは、人間の探検家をロボットに置き換えようとしているのではなく、人による探査をより安全で持続可能なものにしようとしているのです」と話している。

 宇宙飛行士は放射線や極端な温度、真空、月や火星の細かく鋭い砂ぼこりにさらされるが、ロボットなら健康を損なう心配なく活動できる。宇宙飛行士の到着前に拠点へ長くとどまり、施設の準備や保守を済ませておくことも可能になる。


 今回の開発は、国際宇宙ステーションで試験された「ロボノート2」などの研究を土台にしている。2013年のDARPA(米国防高等研究計画局)主催のロボットコンテスト向けに開発された「ヴァルキリー」は、身長約188センチ、体重136キロ。人に近い体つきのため、宇宙飛行士用の取っ手やドア、工具をそのまま使えるという。


 最大の課題は、地球からの指示がなくても動ける自律性だ。地球と火星の間では通信に何分もかかり、リアルタイムでの操作はできない。自ら判断できる人型ロボットが最も危険な作業を引き受け、宇宙飛行士が探査に専念できる日が来るかもしれない。